蘭の育て方

このページは、あづまや洋蘭店でお迎えいただいた蘭の育て方です。蘭を育てるのが初めての方にも分かるように、私が実際にやっている方法をそのまま書いています。
育て方の前に、ひとつ
あづまや洋蘭店が扱うのは、強い光を必要としない小型の蘭です。中心は胡蝶蘭とパフィオペディラム。温室も庭も要りません。部屋の中で育てられます。
ほかの多くの植物と違って、強い直射日光は苦手です。お部屋の明るい場所に置くこと。まずは、そこから始めてみてください。
前提条件
ここに書いているのは、次の条件での管理方法です。
・室内
・12〜30度の温度帯
・プラスチック鉢に、ミックスコンポスト(軽石・バーク・木炭を混ぜた植え込み材)
・風が少し動く場所
あづまや洋蘭店でお渡しする株も、基本的にこの鉢と植え込み材を使っています。ここで紹介するのは、私自身が実際に続けている育て方です。
条件が違えば、育て方も変わります。株の健康状態や天気によっても変わるので、特に水やりは、そのときの状態を見ながら判断しています。
置き場所
大事なのは、明るい時間が毎日しっかり続くことです。レースのカーテン越しの光が入る窓辺。これが基準です。窓辺に置けない場合は、簡単なLEDライトでも育てられます。私もLEDライトを使っています。
手をかざして、うっすら影ができるくらいの明るさが目安です。影がはっきり出るなら強すぎ、全く出ないなら暗すぎます。
水やり
水やりの基本
乾きを待ってからです。目安は週1〜2回ほどですが、日数ではなく鉢の重さで決めます。
できれば毎日、鉢を持ち上げてみてください。重さや葉の様子を見ていると、少しずつ株の変化がわかるようになります。
・軽くなっていて、株の調子も良さそう → 迷わずあげる
・軽くなっていない → あげない
・軽くなったか迷う → 翌日にあげる
・軽くなっていても、株の調子が悪そう → さらに1〜2日おいてからあげる
あげるときに必ず守りたいこと
・鉢底から流れ出るまでたっぷりあげる
・冬はぬるま湯にして、株を冷やさない
・葉と葉の間に水を溜めたままにしない
・受け皿に水を溜めたままにしない
できれば、のこと
・午前中にあげる。夜にあげると、気温が下がる時間を濡れたまま過ごすことになるため
・一鉢ずつ、お風呂場や洗面台に運んであげる。鉢から流れた水が別の鉢にかかると、病気やウイルスがうつることがあるため
・鉢底を少し浮かせておく。上下に空気が抜けて、乾くのが早くなるため。私はシルバーラックや、逆さにした素焼き鉢、猫よけマットの上に置いています
株の調子がいいとき/悪いとき
調子は、葉の色・ツヤ・ハリと、成長の有無・速さで見ます。
調子が悪そうなときに考えられるのは、水のやりすぎで根が傷んでいる(根腐れ)か、水が足りていないかです。私の経験では、やりすぎのほうが多いです。調子が悪そうなときに水やりを1〜2日待つのは、このためです。
コンポスト(植え込み材)が新しいとき/古いとき
植えたばかりのコンポストは、すぐに乾きます。古くなるにつれて乾きにくくなるので、水やりの間隔も開けていきます。
気をつけたいのは、最初のペースを「普通」だと覚えてしまうことです。同じ間隔であげ続けると、半年を過ぎたあたりから、少しずつ水が多すぎる状態になっていきます。
日数ではなく重さで判断するのは、このためでもあります。
パフィオペディラムの植え替え直後の水やりは、「植え替え」のページで詳しく説明しています。
雨の日/晴れの日
室内でも、天気で乾き方は変わります。
晴れの日はよく乾くので、水やりは晴れの日にこそ積極的に。雨の日にあげてもかまいませんが、乾きにくいことを頭に入れておいてください。冬は特に、夜間冷えるので、雨の日は避けたほうが無難です。
暑すぎる日・寒すぎる日
温度が上下どちらかに振れているときは慎重に。やや乾きすぎくらいでちょうどいいと思います。
花芽がきたら
花芽が付いてから開花までは、株はふだんより水も体力も必要とします。乾きすぎには注意です。
持ち上げてあげるか迷ったら、花芽がきていればあげちゃってください。ふだんは「迷ったら翌日」ですが、ここは逆です。
花が咲き終わったら逆に、株が疲れているので、やりすぎに注意です。
新しい芽が出てきたら、来年の花を楽しみに、また気合いを入れて育てていきましょう!
実際の水やりの様子は、こちらの動画(YouTubeショート)でもご覧いただけます。
肥料
肥料は、栽培に慣れてからで大丈夫です。肥料なしでも育ちますし、花も咲きます。
私自身、蘭を始めた頃は、肥料の種類や与えるタイミングが難しく感じました。また、株が弱っているときに肥料を与えて、かえって負担をかけてしまった経験もあります。
今でも肥料を与えていない株がありますが、それでも花は咲いています。私としては、まず光・水・温度を整えることの方が大切だと考えています。
これから蘭を育ててみたい方は、「初めての蘭」もぜひご覧ください。